1984 (English Edition)

【あらすじ】
核戦争の後、世界は3つの国で治められ、絶えず戦争をしている。
ウィンストン・スミスが住むオセアニアは、ビッグ・ブラザーが率いる党によって支配されていた。その国は絶えずテレスクリーンに監視されながら言論や思想などが徹底的に統制されている。
ウィンストンは同僚のジュリアと反政府活動に関わっていくのだが…。

【感想】ネタバレあり!注意。

一度は読んでおかねば…と思っていた本の一つ。
しかしあまりの読後感の悪さにやめておけば良かったとすら思ってしまった。
1949年に発表された作品なので、当時は現実とかけ離れたSFと思われていたかもしれませんが、60年以上過ぎた今となっては現実味がある話のように思えます。

歴史の改ざんだけではなく、いまある言葉をより簡単にしたニュースピークという言語を定着させようとするなどジワジワと恐怖を感じることが次々と出てきます。
党の ”War is Peace, Freedom is Slavery, Ignorance is Strength” というめちゃくちゃなスローガンでさえも、Freedomという言葉自体なくしてしまえば、Freedomの概念すらなくなってしまうという怖さ。何でも簡単に、簡潔にすれば楽で良いなんて普段から思っているだけに、色々と考えさせられます。

とにかく拷問シーンは気が滅入ります。
強い信念と堅い意思を持っている人間の心をどんどん潰していき、最終的にめちゃくちゃにしてしまいます。
しかし、たったひとりの人間を洗脳するのにこれだけ手間をかけて割にあうのかしら…と今ふと思いました。
あんなに愛した人を裏切ってしまうなんて、ラブストーリーとしてとらえても切ないです。

前半は重苦しいだけで特に派手な展開もありませんが、途中から盛り上がってくるので我慢して読み進めて良かったと一瞬思いましたが、残念ながら後味の悪いラストでした。
今問題となっているようなことを改めて考えさせられることも多く、緻密に計算された内容なので☆5つにしたいところですが、読んだ後にしばらく「気持ち悪い」のか「怖い」のかよく分からないモヤモヤとした気持ちになったので☆を一つ減らしました。

読んだと書いてありますが、正確に言うと読んだのではなくオーディオブックで聞きました。
ビッグ・ブラザーに見られているので、ちゃんと書いておかないと…。
Audibleにはドラマタイズされたものしかないですが、iTunesストア(アプリの形式)やAudiobooks.comにはあります。

Word Count: 88,942
Lexile: 1090L

3/50

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