Holes
Louis Sachar

【あらすじ】
Stanleyはぽっちゃりしていて学校でもいじめられっ子。曽々祖父のせいでかけられた呪いによって代々不運続きの家庭で育っており、うまくいかないことがあるとすべてその呪いのせいにして一家は生活している。
ある日、野球選手のClyde Livingstonが孤児院に寄付した靴を盗んだいうと無実の罪を着せられてCamp Green Lakeという更生施設に送られてしまう。
そこで来る日も来る日も穴を掘らされることに…。

【感想】ネタバレありです。

Louis Sachar祭りの締めについに”HOLES”を読みました。
これは英語学習者が初めて読むのにオススメの洋書として色々なところで挙げられていたので随分前にペーパーバックを書店で手に取った覚えがあるのですが、「なんじゃこの汚らしい印刷は…( ゚д゚)」と棚にそっと戻した記憶があります。今は印刷も綺麗になってるといいですけど。
今回はKindle版で読んだので快適でした。

読み始めはトンデモ展開にピンと来なくて入り込めませんでした。
これまで二冊読んでいたSachar 作品が、小学校を舞台としたとても現実的な設定だったので余計にそう感じたのかもしれません。
おとぎ話のような感覚で読み始めれば問題ないと思います。ただ、初めて洋書を読む人があまりこのようなタイプのフィクションが好きでなければ最初に挫折してしまうのではないでしょうか。

更生施設に送られてしばらくは主人公が過酷な状況に置かれて穴を掘っていたのがかわいそうで、モヤモヤしていましたが、お爺さんたちの時代のエピソードを織り交ぜながらどんどんと伏線が回収されていくにつれて面白くなってきました。
Stanleyの曽々祖父がMadame Zeroniとの約束を破ってしまったためにこの一族に呪いがかかったわけなのですが、StanleyがそのZeoroniの子孫であるZeroとの友情を深めながら、かつて曽々祖父が破った約束を時代を超えてZeroに果たして呪いが解け、なるほどね〜と思いました。

最後は先が読めつつも小気味良いテンポで気持よく展開していって、むしろあっけなかったくらいです。Zeroに文字を教えていたことがこれほど意味を持ってくるとは思いませんでしたが。ひとつひとつのエピソードがすべて無駄なくぴったりと合わさっていくしっかりした構成が気持ちよかったです。
主人公が物語が進むにつれて成長していく様子や、困難を自分の力で切り抜けようと奮闘するところは他のSachar作品と通じているものがあり、とても良い気分でSachar祭りを終えることができました。

実はこの作品もKindle洋書無料祭で手に入れていたものでしたが、児童書ということで後回しにしたまま放置してしまっていました。
今回数作読んでみて、食わず嫌いは良くないなと改めて思いました。
ファンタジーやSFはあまり興味がないので読んでいませんし、児童書もつまらないと勝手に決めつけて読んでいませんでしたが、たまにはこうやって新しい発見をしてみたいと思います。

とは言っても時間は限られているので悩ましいところです。

英語学習者の初めての洋書に適するかといえば、使用されている英語の難易度という点においては適していると思います。しかし、ストーリーに関しては好き嫌いが別れると思うので、洋書に初挑戦!という方はGraded Readerのような語数制限のあるもので興味のあるものを見つけて読んだ方が挫折体験をせずにいい感じにスタートできるのではないかと思います。

Word Count: 47,079
Lexile: 660L

  • http://yukomillennium.com yuko

    Holes, なぜか洋書初心者用とされているけど難しよね!?私も多読の早い段階で読んで、これが初心者用・・・?と気が遠くなった思い出。

    児童書って使われている単語のレベルは易しくても、しっかり書かれているから英語の本を読み慣れていなければすぐには馴染めないし。

    Holesは感動的な良い本なので、初心者に勧めて洋書嫌いにならなければいいなぁ、と思っています。

    • http://kovlog.com/ kov2057

      やっぱりそうだよね!すごく面白いのに、面白いと思えてくるまでにやめちゃう人もたくさんいそうだよね…。

      無料ダウンロードの時に欲張って手当たり次第にダウンロードしたまま放置してあるものがあるから、Goodreadsで評判が良い物は読んでみようと思ってる〜。

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