7月の和書は11作(13冊)。そのうちAudibleが7作です。
「葉桜の季節に君を想うということ」歌野晶午 ★3
「すべてがFになる」森博嗣 ★4(A)
「ボクたちはみんな大人になれなかった」燃え殻 ★2(A)
「64(ロクヨン)」(上・下)横山秀夫 ★5(A)
「悼む人」(上・下)天童荒太 ★4(A)
「悪い夏」染井為人 ★3
「伊豆の踊り子」川端康成 ★3
「ペッパーズ・ゴースト」伊坂幸太郎 ★4(A)
「日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ」森下典子 ★4
「テスカトリポカ」佐藤究 ★5(A)
「向日葵の咲かない夏」道尾秀介 ★4
※(A) と記載してあるものがAudible
しおり欲しさに新潮文庫の100冊から何冊か買ってみました。キュンタくんしおりかわいい。とてもかわいい。
夏の100冊といった形で色々とキャンペーンがありますが、新潮文庫が一番ジャンルのバランスが良さそうだったので、今後の本選びの参考にしようと思います。
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以下はネタバレも含む簡単な感想です。
■「葉桜の季節に君を想うということ」歌野晶午
おすすめ叙述トリック!と書かれた時点でもう私の中ではネタバレに含まれますが、見事に騙されました。ちょいちょい違和感はあったけれどまったく気付かなかったです。分かってから読むと少し主人公が気持ち悪く感じるところもありました。
■「すべてがFになる」森博嗣
面白いし、犀川先生がカッコいいけれど、萌絵がどうしても好きになれないので続きを読むのが躊躇われる。おじさんが好きなお嬢様感が苦手です。
著者は母校にゆかりがあるようなのでやはり読んでみようか…と迷っています。
■「ボクたちはみんな大人になれなかった」燃え殻
新潮文庫の100冊でオーディブルにあったので聴いてみました。世代が同じなので昔の様子はよく分かったけれど、仲良くなれないタイプの人たちの話だったので共感できませんでした。
■「64(ロクヨン)」(上・下)横山秀夫
予想していなかった展開で後半から一気に面白くなりました。時代もあるけれど、男社会を感じてしんどい部分はありました。オーディオブックで漢字を読み間違えてるのでは…という箇所が2ヶ所あって気になっています。
■「悼む人」(上・下)天童荒太
不慮の死を遂げた人を悼む旅をする主人公とそれを追う人々や家族の話。クズっぽかった記者が事故以来コロッと改心したり、途中で旅に加わる夫殺しの女性に好意を持ったりと、そんなことあるかなぁ…と思う部分はありましたが、最後の死の描写は良かったです。
あまり本の趣味が合わない友人から薦められた割には面白かったのですが、その旨を伝えたところ「あれはそんなに面白くなかったと言ったはず。」とのことだったのでやはり合わないのかと思いました。
■「悪い夏」染井為人
「クズとワルしか出てこない」というポップ付きで大量に平積みされていたので我慢できず読んでみました。最初からクズの人や、巻き込まれていく人など色々でしたが、思っていたよりもドタバタしているように感じた内容でした。
■「伊豆の踊り子」川端康成
新潮文庫の100冊。こういうのも読まねば…と思って読みましたが、ちょっとまだ良さが理解できませんでした。
■「ペッパーズ・ゴースト」伊坂幸太郎
飛沫感染してその人の未来が見えるとか、ネコジゴハンターなど、独特の設定が面白かったです。事件についても色々な説があり本当のところは想像に任せるという余韻もありましたが、ちょっとモヤッとはしました。
■「日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ」森下典子
己の自然に対する解像度の低さを痛感しました。世の中にはこのような感性で生きている人がいるんだ…と感動はしましたが、来世くらいで少し近付ければ良いかな。
■「テスカトリポカ」佐藤究
直木賞関連で探して読んでみました。
ペドロ主演のナルコスにも関連してると考えて読んでみるか〜程度の軽い気持ちでしたが、緻密な人物描写と破壊的な暴力シーンに圧倒されました。
私はキャリー・フクナガ似の末次医師推しです。
これは韓国あたりで映画化されると抜群に面白くなると思います。
■「向日葵の咲かない夏」道尾秀介
後味悪い系で好きです。
帯に「8億円売れているどんでん返し!どんでん返し王・道尾秀介の最どんでん返し!8億売れた面白さ、体感してください!」と書いてあるのが芸もなければ品もなくて腹立たしかったです。
今月いちばんのおすすめはやはり「テスカトリポカ」です。暴力的な描写が苦手な人にはちょっとおすすめはできませんが。