【小説】殺した夫が帰ってきました

【評価】★★★☆☆


【あらすじ】
都内のアパレルメーカーに勤務する鈴倉茉菜は取引先の男性につきまとわれていた。ある日帰宅するとその男に待ち伏せをされていたが、茉菜の夫を名乗る男が現れて取引先の男を追い払った。しかし、彼女は夫を崖から突き落として殺したはずだった。

【感想】(ネタバレあり)
書店で手の込んだPOP付きのコーナーに山積みされていたためにタイトルが目に入り、なぜ殺したはずの夫が帰って来たのか気になって購入。
崖から落ちた時に記憶を失ってしまっていたため5年も経ってから会いに来たという設定はありがちなのでは…と思いつつも読み始める。DV夫だったのに優しくなっていたり、東北から出てきたばかりの割には東京に親しそうな友人がいたりと記憶喪失だけでは説明がつかないことが多かったので、別人ということを前提として読み進める。主人公も酷いDVを受けていたのなら、たとえ夫が記憶をなくしていたとしても一緒に住めないのではないかと不自然に感じたことも謎が解きやすかった理由の一つだった。
回想シーンに登場する人物が主人公なのか断定できないこともあり、20歳の頃の回想シーンで何となく予想がついてしまった。良くも悪くもサクサク読めたが、後半からの展開は物足りなかった。震災をあのような形で使うのは受け入れられない人も多いのではないかと思った。